トヨタ会長「不正撲滅は無理」の波紋…株価下落の背景に「日本のものづくり」への疑問や不信

公開日: 更新日:

 ある省の幹部は「子会社やグループの日野自動車、ダイハツ工業、豊田自動織機で不正が相次いで、豊田会長はグループに厳しく調査を指示し、引き締めを図っていたなかでトヨタ自体にまで不正が判明し、衝撃が大きかったのだろう」とみていたね。

 不正の判明後、トヨタなどの株価が下落したな。

 それは、不正そのものへ投資家が幻滅したというより、「日本のものづくり」への疑問や不信が強まったからのような気がする。トヨタなど日本企業が誇ってきた「カイゼン」など生産現場の圧倒的な力が新興国の追い上げで差が縮まって、もう余裕がなくなっているから不正へ走ったと言えないかね。

 霞が関の官僚に出た懸念も、そこに集約される。

 永田町はそこまでではないが、長らく成長戦略を軌道に乗せられていない政治にも責任があるな。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち