著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

21年ぶりの米拠点開設で思い出す…りそな銀行誕生のキッカケになった巨額損失事件

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 井口は、膨大な負債を処理しようとしたが、市場でさばききれなくなり行き詰まり。1995年7月、ついに藤田彬頭取(当時)ら大和銀行上層部に手紙を送り巨額損失の事実を告白した。突然の知らせに慌てた大和銀行は大蔵省へ報告したものの、米連邦準備制度理事会(FRB)への報告が大幅に遅れ、米政府から「隠蔽」と判断される結果となった。

■3億4000万ドルの罰金を払い、米国から撤退

 1996年2月、大和銀行は司法取引に応じ16の罪状を認め、当時の米刑法犯の罰金としては史上最高額といわれる、3億4000万ドル(約350億円=同)の罰金を払い、米国から撤退を余儀なくされた。

 この巨額損失事件は、その後の大和銀行とあさひ銀行が合併し、りそな銀行が誕生する分岐点となった。そして、2003年の実質国有化へと続いていく。歴史のあやを感じずにはいられない。

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