リアリティ(総合不動産) 山下智弘社長(1)創業直後まさかのアクシデント…駅のホームから転落し足を複雑骨折
再び独立を志す契機は2つあった。ひとつは33歳で事業部長となり、役員会にオブザーバーとして出席した際の感覚だ。
「このまま会社にいても、自分の将来は開けていかないと感じたんです」
入社からの11年間で成長させてもらったことへの感謝はある。それでも、この先の10年間は、これまでのように成長するのは難しいと悟った。年齢的なタイミングも重なり、強い危機感を覚えた山下は、初心を思い出すことになる。今やらなければ、という思いが再び胸にともった。
もうひとつは家族への思いだった。当時、息子が2人いた。私立小学校、大学の学費……突き詰めていくと、会社員としての経済的な限界が見えてきた。自身は恵まれた環境で育ち、何の不自由もなかったという。その環境を子供たちに与えられるか──山下は会社員として生きるか、自分で道を切り開くかという問いに答えを出した。
「会社の傘の下を、飛び出す覚悟を決めました」
こうして2014年7月、リアルティを設立。しかし、その船出は惨憺たるものだった。創業間もなく、駅のホームから線路に転落し、足を複雑骨折。2週間の入院、6カ月の松葉杖生活を強いられたのだ。


















