せんべろの聖地=東京・立石の駅南北にタワマン3棟 失われたにぎわいは本当に取り戻せるのか
南口は数年単位の遅れ
一方、東西に分割された南口の再開発は不透明感が漂う。東地区は住民の間で「アーケード」と呼ばれ親しまれる「立石駅通り商店街」を境にした約1ヘクタール、西地区は「立石仲見世商店街」が中心の約1.3ヘクタール。いずれもスケジュールは押している。
両事業に参加する野村不動産ホールディングスによると、東地区は権利変換計画認可を今年度に予定。27年度に建築工事に着手し、30年度完了で地上32階建て約440戸を供給する計画だ。西地区は28年度に権利変換計画認可、30年度に着工、34年度竣工で地上34階建て約700戸を供給予定としている。
年単位で後ろ倒しとなっている事情もあってか、仲見世もぱっと見は往時のままだが、開けている店は片手ほどしかない。立石3大もつ焼きに数えられた「ミツワ」のシャッターには〈諸般の事情により令和8年4月3日をもちまして閉店いたすことになりました〉との張り紙がペタリ。向かいの「宇ち多゛」では客が肩を寄せ合い、静かにもつをつつきながらチビチビやっているものの、これとていつまで楽しめるか。アーケードはチェーン店ばかりで味気ない。
奥戸街道沿いで居酒屋を営む店主はこう言う。
「南口の再開発は一体どうなっているんだか。計画は当てになりゃしない。だけど、権利変換が済んでいよいよ解体となれば、駅の周りの飲み屋はみんな店じまい。飲んべえは行くところがなくなっちゃうから、うちなんかはこの先数年は稼ぎ時だよね」


















