2028年がラストに? 「五輪」招致レース衰退で“消滅危機”
2028年大会を最後に五輪130年の歴史に幕を下ろすことになってしまうかもしれない――。
国際オリンピック委員会(IOC)は11日、スイスのローザンヌで臨時総会を開き、24年夏季五輪の開催地を決める今年9月の総会で、28年大会の開催地も同時に選定することを決めた。
現在、24年大会に立候補しているのはパリとロサンゼルスだけ。2大会に2都市の立候補なので、当選は確実だ。あとはどちらが先に開催するかという順番だけである。
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が言う。
「パリとロスのいずれかが、24年大会で落選したとして、4年後の選考会となる28年大会に再び立候補してくれるとは限らない。五輪を継続していくための苦肉の策でしょう」
五輪招致に乗り出す都市は減少傾向だ。22年の冬季大会は開催が決まった北京の他は、カザフスタンのアルマトイだけだった。24年夏季大会も当初、カタール、ボストン、ハンブルク、ローマ、ブダペストなどが手を挙げていたが、いずれも住民の反対運動などで招致レースから撤退している。かつて取り合いになっていた五輪開催地は、いまや“お荷物”になりつつある。