仏当局捜査“飛び火”か 五輪裏金疑惑で日本政界が戦々恐々

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 2020年東京五輪招致に関わる裏金疑惑を巡って、仏司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長の捜査を開始。竹田会長が15日に会見し「違法性はない」と主張したが、“言い訳”は通りそうにない。

 13年9月の招致決定に前後し、招致委員会(14年1月解散)は計2億円超をシンガポールのコンサル会社に送金。疑惑はこのカネが、同社経営者から国際オリンピック委員会(IOC)の委員で、開催都市決定の投票権を持っていたラミン・ディアク氏の息子に渡ったとされるものだ。

 16年に疑惑が発覚した際、JOCは第三者による調査結果を公表したが、コンサル会社などへの聴取は行われていない。元特捜検事で弁護士の郷原信郎氏は、「コンサル会社とどんな契約を結んだのかなど、調査では具体的な内部決定プロセスがほとんど明らかになっていない。『違法性なし』の根拠には全くならないでしょう」と言う。竹田会長は言い訳しても、“クビ”は免れそうにない。

「IOCも竹田会長を聴取するなど、今回の一件を注視しています。しかし、問題があったからといって今さら東京大会を白紙にすることはできない。問題の早期解決のためには、少なくとも竹田会長を辞任させる形を取らなければ“ケジメ”をつけることはできないでしょう」(スポーツライター)

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