和歌山大学で「知の巨人」南方熊楠の再来に会ってきた
和歌山の知の巨人と言えば南方熊楠だろう。名誉や肩書など求めず、ひたすら生物学に没頭した異才だ。その地に、新たな知の巨人がいると聞いて和歌山大学へ向かった。
パソコン機器が並ぶ大部屋。そこで学生20人余りが5つのグループに分かれてパソコンに向かっている。学生らは仮想会社のネット担当。問題が伝えられる。会社のホームページが見られなくなっているという。何が問題なのか? 外部からの侵入か? 学生らはパソコンを操作して、原因を究明する。ネットワークの危機管理担当の役だ。
■授業で実際のアノニマスのハッキング攻撃を再現
各チームを回ってアドバイスを与えている白髪の男性。それが私が和歌山に来た目的、川橋裕(49)だ。スポーツウエア姿で学生の作業を見守る。そして時折、指示を与える。