奥野修司
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奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

日本は見下された国 米国が食の安全に配慮するわけがない

公開日: 更新日:

 以前、中国で農業指導したことのある日本人にこう言われたことがある。 

「食の安全とは、生産者が消費する人を好意的に見ているか嫌悪しているかの違いだと思っています。嫌悪していたら毒を入れても平気です。中国人は日本人を嫌いだし、信用していません。アメリカ人は日本人を見下しています。だから、汚染された土壌で作られたものでも平気で売るのです。輸入食品なしに日本人の食生活は成り立ちませんが、私はできるだけ中国産とアメリカ産は食べないようにしています」

 農業の生産現場を知る当事者の言葉だけに、重い。見過ごせないのは、米国の生産者が、日本のことを好意的には見ていない、見下しているということだ。これは多くのの人が、納得できなくとも、否定はできないだろう。沖縄の基地問題や不平等な日米地位協定を持ち出すまでもない。

 今回のホルモン剤入りの安い牛肉の輸入拡大問題の核心もここにある。アメリカの牛肉生産者は別に日本人の食の安全などに気を使っていない。もともと牛肉の大量生産地であるテキサス、ネブラスカ、カンザス、アイオワ、コロラド州などの中西部や南部は、白人の優越感が強く、日本人などの黄色人種に対しては、逆立ちしても好意は持っていないと考えていい。大量生産で余剰気味のホルモン入り牛肉を買ってくれる国があればそれでいいし、販売市場を拡大したトランプは「できる大統領」なのである。

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