ベトナム人家畜泥棒事件に見る野性味…一方ヤクザはどうか
住宅地に住む者は植木の落ち葉や小枝を自宅で燃やすことが許されない。ストーブ状の炉や煙突を備えていようと関係ない。燃やすこと自体がたいてい市条例か何かで禁止されている。
枯れ木や小枝は50センチの長さに切り揃え、ヒモで束ねて清掃局に持っていってもらわねばならない。
こうした措置は自治体が処理するゴミの量を増やすだけだ。住民が、たき火で得るささやかな楽しみさえ奪う施策だろう。たき火にどれだけの量のダイオキシンや有害物質が含まれているというのか。
ところで北関東では大量の家畜が盗まれた。9月までに群馬県ではブタ676頭、牛2頭、ニワトリ144羽、埼玉県ではヤギ8頭、ブタ130頭、ニワトリ80羽、栃木県では牛6頭などの被害が出たという。
どこの誰が飼育農家から盗むのかと思っていたら、失職したベトナム人などだった。家畜を盗んでも輸出できない。国内で大々的に販売することも難しい。結局は仲間たちの腹に収めるしか販路がない。
ベトナム人の中には貸家に19人が混住していた例もあったらしい。実習生とはいえ、働き口もなく、食い物もなく、切羽詰まって家畜に手を出したのだろう。同情すべき余地がある犯罪だが、ここで気がつくのは彼らが持つ野性味である。