【埼玉①】小泉進次郎氏の盟友の首相補佐官・村井英樹氏が抱えるジレンマ
○当選圏内、△拮抗でやや優勢、▲拮抗でやや劣勢。左印は政治評論家・野上忠興氏、右印は政治ジャーナリスト・泉宏氏の予想。(前)は比例で当選。
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【埼玉1区】
△▲村井 英樹41自前
▲△武正 公一60立元
吉村 豪介40維新
小泉進次郎前環境相の盟友で、頭がキレると評判の村井氏が4連勝をうかがう。派閥領袖の岸田首相から補佐官に抜擢されてウキウキの一方、「ライバルが共産党と組む中、官邸に拘束されて地元に戻りづらい。これまでの選挙で最も厳しい戦いになりそう」(陣営関係者)とジレンマ。野党一本化により返り咲きを狙う武正氏は、「選管に多すぎると注意されている」(県政関係者)ほど選挙区内にポスターを張り巡らせ、準備を重ねてきたが、維新の横ヤリが不安材料だ。元和光市議の吉村氏は石井章参院議員の秘書。
【埼玉2区】
○○新藤 義孝63自前
奥田 智子52共新
高橋 英明58維新
ゴリゴリのタカ派の新藤氏の8選は揺らぎそうにない。奥田氏は鳩ケ谷市議4期、県議1期のキャリア。高橋氏は元川口市議。
【埼玉3区】
▲△黄川田仁志51自前
△▲山川百合子52立(前)
河合 悠祐40N新
2009年まで自民党と旧民主党が議席を奪い合うオセロゲームを展開。野党統一候補の山川氏に勝機が見え、総裁選で高市陣営の推薦人になった黄川田氏は首筋が寒い。
【埼玉4区】
○△穂坂 泰47自前
工藤 薫71共新
▲浅野 克彦47国新
「このハゲ~」騒動で自民を離党した豊田真由子氏が前回退場。後釜に座った穂坂氏は元志木市議で、埼玉県議会議長や志木市長を務めた穂坂邦夫氏の次男。都議を2期務めた浅野氏は、前知事の上田清司参院議員の元秘書。4区を地盤とした衆院議員時代に仕えていた。
枝野氏ら立憲幹部は安泰
【埼玉5区】
牧原 秀樹50自(前)
○○枝野 幸男57立前
立憲民主党代表の枝野氏のお膝元。比例復活4回の牧原氏は露出を増やそうと躍起だが、雪辱は厳しい。
【埼玉6区】
中根 一幸52自(前)
○○大島 敦64立前
中根氏と立憲組織委員長の大島氏の対決は6回目。過去2回とも比例復活の中根氏は、野党共闘でますます分が悪い。
【埼玉7区】
▲▲中野 英幸60自新
△△小宮山泰子56立(前)
伊勢田享子44維新
中野氏は二階派所属の元埼玉県議で、かつて小宮山氏と争った中野清元衆院議員の長男。前回まで3連勝の神山佐市氏は「二階裁定」で比例代表北関東ブロック単独に追いやられた。野党票がまとまれば小沢一郎氏側近の小宮山氏の7選、2009年以来の選挙区勝利が見えてくる。
【埼玉8区】
○○柴山 昌彦55自前
小野塚勝俊49無元
県連会長で元文科相の柴山氏の7選は堅い。政権交代した2009年に、民主党から立って初当選した小野塚氏は、希望の党を経て3度挑んだが、比例復活すらできなかった。