高まる「小池都知事 待望論」…4.28補選で国政復帰か? 憶測呼ぶ岸田首相のポスター撮影
裏金国会で火ダルマになっている岸田首相が思わせぶりな動きを見せている。10日、東京都内のスタジオで自民党大会(17日開催)や党広報用の写真を撮影。衆院3補選(4月16日告示、28日投開票)に合わせて衆院解散・総選挙に打って出るとの臆測を呼んでいるのだ。何やら久々に動向が注目される小池都知事の存在がチラつく。東京15区の補選に出馬し、国政復帰するとの観測が高まっているからだ。狙うは女性初首相。「飲み仲間」の腹の探り合いがヒートアップしている。
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補選が実施されるのは、江東区長選をめぐる公選法違反(買収など)の罪で起訴された柿沢未途前衆院議員の辞職で空席となった東京15区、細田博之前衆院議長の死去に伴う島根1区、政治資金規正法違反(虚偽記入)で有罪が確定した谷川弥一前衆院議員が辞職した長崎3区。これまで自民が候補者を擁立したのは島根1区のみ。裏金事件が直撃した長崎3区は「10増10減」で県内の選挙区が次期衆院選から1減となる事情もあって不戦敗に傾き、2人続けて逮捕者を出した東京15区についても二の足を踏んでいる。勝ち目がないからだ。東京15区は江東区だけで構成される。
「柿沢氏の選挙買収の影響により、江東区は8カ月で2回も区長選を実施する事態となって、税金のムダ遣いに区民はカンカン。昨年12月の区長選で自民は候補を立てられず、小池知事が推した都職員に相乗りする形で、ギリギリ体面を保ちました」(野党系区議)
萩生田光一会長率いる東京都連は候補擁立を決めたものの、小渕優子選対委員長ら党本部から待ったがかかっている。小池知事の意図を見極めたいということのようだ。
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