公明党は政権内で存在感薄れるばかり…高木陽介前政調会長を切った創価学会副会長に批判の目

公開日: 更新日:

「敗戦の混乱は目を覆うばかりです。やることなすこと、すべて裏目のまさに踏んだり蹴ったりの1年でしたよ」

 年の瀬迫る永田町──。公明党のベテラン職員のひとりは結党60年の節目となった今年1年を振り返り、創価学会本部のある東京・信濃町方向にそのとがったあごを突き出した。

 惨敗を喫した先の衆院選で事実上の選挙責任者として差配した創価学会の“ラスプーチン”と呼ばれる佐藤浩副会長(64)を指してのことだ。

「彼は何の権限もないのに会長(原田稔=83)の威光をかさに着て、長年にわたり公認候補の選定や他党との選挙協力、幹部人事を取り仕切ってきましたが、結果は石井代表まで落選するまさかのありさま。選挙直後には学会女性部から責任を問う声が上がっていましたが、会長は彼の言動を黙認しているようです」(前出の職員)

 佐藤は安倍政権以降、二階俊博元幹事長や菅義偉元首相ら自民党実力者との太いパイプをウリにして創価学会─公明党内で政治的地歩を固めた。4年前に創価学会を定年退職も、今もって原田会長の覚えはめでたい。

 とはいえ、自公過半数割れの臨時国会で公明党は、“手取りを増やす”として圧勝した国民民主党に政策協議の主役の座を奪われてしまった。佐藤が頼りにしていた二階は引退に追い込まれ、菅には四肢の異常が見て取れ政治生命が危ぶまれている。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  2. 2

    公明党が自民党総裁選に異例のドーカツ…「ポスト石破」本命の高市早苗氏&小泉進次郎氏に影落とす

  3. 3

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  4. 4

    参政党に自民落選組がワラワラ“大移動”の可能性…「このハゲー!」豊田真由子氏が役員就任の無節操

  5. 5

    小泉進次郎氏を元首相3人&現首相が“雪崩支援”の怪情報…自民党総裁選「ジジ殺し」の本領発揮か

  1. 6

    維新またゴタゴタ…現職代議士3人が藤田執行部に反発し集団離党の「同床異夢」

  2. 7

    社民党参院議員ラサール石井氏に聞く 初の議員生活、芸能活動との両立、任期6年でやりたいこと

  3. 8

    混迷の伊東市政…不信任の田久保市長が“論点ずらし”の議会解散→「悲劇のヒロイン」演出の悪あがき

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    “真打ち”か“客寄せパンダ”か? 総裁選出馬と報じられた小泉進次郎氏に尽きない不安…「知識」「教養」「政治経験」何もナシ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い