自民党またまたグズグズ…年金改革関連法案提出を参院選後へ先送り狙い→負担増隠しの姑息

公開日: 更新日:

 またまた、結論を先送りだ。自民党の森山幹事長や小野寺政調会長ら幹部は15日、年金制度改革法案の対応を協議したが、今国会に法案を提出するかどうかの結論は出なかった。

 年金法案は、与野党が今国会で特に重要と位置づける「重要広範議案」に指定。本会議や委員会の質疑に首相が出席する重要法案のはずだった。

 ところが、自民は法案提出期限の先月14日の直前になって「党内調整がつかない」との理由で提出をドタキャン。それから1カ月以上も経ち、幹部協議は先週に続き3度目だ。6月22日の今国会の会期末まで2カ月余りしかないのに、幹部がガン首そろえてグズグズ、モタモタ。協議は継続するというが、誰がどう見ても年金法案をタナ上げし、会期末まで時間稼ぎ。夏の参院選後への先送りを狙っている。目的は単純。負担増隠しだ。

 今回の年金法案の柱は①将来の低年金対策と②目減りが続く基礎年金(国民年金)の底上げ。具体策として①はパート労働者の年収が106万円や130万円を超えると年金保険料負担が生じる「年収の壁」を解消し、厚生年金への加入を拡大する。②は厚生年金の積立金の一部を国民年金に回す。①は保険料負担で労働者の手取りが減り、事業主にも新たな負担が発生し、②も厚生年金受給者の年金受給額が一定期間下がる――。いずれも負担増を伴うのだ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  4. 9

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  5. 10

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘