枝野発言で火がつき一気に現実味…立憲民主党と国民民主党が参院選で共闘か

公開日: 更新日:

 そこでにわかに国民民主内で浮上してきたのが、消費税減税を“踏み絵”にした立憲民主候補の選別支援である。

「国民民主は、立憲の枝野が消費税減税派に離党勧告を突き付けたのを逆手にとって遅々として進まない立憲民主との選挙協力で主導権を握る構えです。つまり、選挙区ごとに“手取り3点セット”を丸のみしなければ対抗馬を立てるぞ、と脅すわけです。さらに榛葉(賀津也)幹事長と気脈通じる立憲の小沢さんがこれを逆手にとって立憲民主執行部へ消費税減税の圧力をかけることもできるわけです」(前出の全国紙記者)

 両党が共闘して選挙を戦えば、与党との1人区対決は盛り上がり、自公を過半数割れに追い込むことができ、消費税減税など“手取り3点セット”の実現が近づく。まさに一挙両得、起死回生の一手といえるかもしれない。

 もっとも、国民民主が選挙区調整で主導権を握れるのは高支持率のキープが前提だ。

 個別面接方式で実施する時事通信の世論調査で4月、国民民主は「夏の参院比例の投票先」では自民に次いで野党トップの10.6%だった。しかし、政党支持率は5.4%。立憲民主が前回調査から0.4ポイント減にとどまる中、国民民主は2.6ポイントの大幅減となった。

 国民民主内には、ネット頼み、玉木代表頼みの国民民主の弱点を指摘する声もある。自公、立憲各党が知りたがっているその弱点を次回は掘り下げたい。

(特命記者X)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  2. 2

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  3. 3

    随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

  4. 4

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  5. 5

    国民民主党の凋落が止まらない…東京都議選の目標議席「11→5」にシレッと“下方修正”の哀れ

  1. 6

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  2. 7

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  3. 8

    コメ高騰と備蓄米叩き売りで進次郎農相・自民農水族・財務省が“焼け太り”…輸入拡大ならトランプ大統領もニンマリか

  4. 9

    参院選の争点に浮上か? 野党3党がガソリン「暫定税率廃止」法案を共同提出する深謀遠慮

  5. 10

    自民党の大嘘…12年前に掲げた「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増」はどうなった?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも