公明が自民に提案…物価高対策に「マイナポイント」活用案で国民の怒りに“火に油”

公開日: 更新日:

 石破首相がブチ上げた「強力な物価高対策」が見えてこない。政府・与党は米トランプ政権による関税措置や物価高への経済対策を巡り、今年度補正予算案の今国会提出を見送る方針を固めた。林官房長官が16日の会見で、補正予算案について「検討している事実はない」と明言した。

 補正予算案の提出見送りに伴い、物価高対策として検討していた国民への一律3万~5万円程度の現金給付も立ち消えになる見込み。そもそも選挙前のバラマキともいえる現金給付に対し、報道各社の世論調査は反対多数。「評判が悪く、断念に追い込まれた格好」(自民党関係者)だ。

 ただ、気になる点は残る。15日の与党幹事長会談で、公明党の西田実仁幹事長が自民側に提案した「マイナポイント」の活用だ。現金では貯蓄に回る可能性がある。それを回避するため、マイナカード保有者にはポイントを配る案だ。

 政府・与党は給付事業を円滑化するため、多額の税金を費やしてマイナカードを用いた公金受取口座の登録を進めてきた。にもかかわらず、貯蓄阻止を理由にポイント付与にこだわる。給付する側の都合で、使途を限定されてはたまらない。国民の怒りの火に油を注ぐ公明党のセンスのなさには脱帽だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」