自公の経済政策が大迷走…バラマキ批判の「給付」「減税」が再浮上してきたワケ

公開日: 更新日:

■自民は当面公明党の顔を立てながら…

 一方で、減税に対してシビアなのが、党税制調査会インナーの森山裕幹事長だ。

 きのうの自公会談の場でも、森山幹事長は減税や給付について首をタテには振らなかったようだ。消費減税に一時、前向きだった石破首相も、ここへきて消極姿勢に転じたらしい。

「石破さんは森山さんに全幅の信頼を置いており、森山さんの影響もある。自民支持層は無党派層ほど減税を求めていないとか、野党がこぞって減税を主張しているので、与党として社会保障財源に責任を持つとした方が差別化が図れるなどの考えもあるようです」(官邸事情通)

 どうにも迷走している自公の経済対策だが、ジャーナリストの山田惠資氏はこう言う。

「政府・与党で新たな経済対策を出すとしても、参院選前の『実施』にはもう間に合いません。石破首相としてはトランプ関税の交渉で結果を出して、減税なしでも選挙で有権者の支持を得られるようにしたい。だが、そうはうまくいかず世論が厳しくなりそうなら、場合によっては経済対策のパッケージに減税を盛り込んで年末の税調で協議ということもあるかもしれない。当面は公明党の顔を立てながら曖昧路線で行くのでしょう」

 どっちつかずじゃ、逆に有権者の支持がますます離れるんじゃないか。

  ◇  ◇  ◇

 自民が焦るのも、参院選の議席予想が思わしくないから……関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    進次郎農相の化けの皮ズルズルはがれる…“コンバイン発言”で大炎上、これじゃあ7月参院選まで人気持たず

  3. 3

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  4. 4

    小泉進次郎農相のお膝元“壊滅”危機…三浦市長選の敗北に続き、横須賀市長選でも大逆風

  5. 5

    「再生の道」都議選議席ゼロで存亡危機も…石丸伸二氏は“構文”大展開、減らず口で勝利宣言のナゾ

  1. 6

    落ち目の国民民主党を自公が“買い叩き”…ささやかれる参院選後「連立」取り込み説

  2. 7

    立憲・野田代表やっぱり腰抜け…58人の衆院議員有志が提出求めるも「内閣不信任決議案」出せず

  3. 8

    シリーズ「日本軍兵士たちの戦場体験」(35)命令を下しただけの上級将校と実際に手を下した兵士たちの戦後

  4. 9

    国民民主党の都議選「9議席」獲得は大躍進にあらず…勝敗ラインを「11→5→1」と下げまくったセコさ

  5. 10

    「1人2万円現金給付」再断念は秒読みか…SNSではブーイング止まらず、世論調査でもはっきりNO

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一「すぽると!」降板は当然…“最悪だった”現場の評判

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も

  4. 4

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  5. 5

    「いっぷく!」崖っぷちの元凶は国分太一のイヤ~な性格?

  1. 6

    《ヤラセだらけの世界》長瀬智也のSNS投稿を巡り…再注目されるTOKIOを変えた「DASH村」の闇

  2. 7

    元女優・宮崎ますみさんは6年前から八ヶ岳山麓に移住しコメ作り 田植えも稲刈りも全部手作業

  3. 8

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  4. 9

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  5. 10

    巨人阿部監督 グチるくらいならいっそ「4番・坂本勇人」はどうだろう…“進退の決断”含めた4つの理由