混迷する伊東市 学歴詐称市長「居座り」のモチベーション…不信任可決でもまだ“失職への通過点”
まだ通過点に過ぎないようだ。静岡県伊東市議会は9月定例議会初日の1日、故意の学歴詐称を認定された田久保真紀市長への不信任決議案を提出。市議19人の全会一致で可決された。
可決後に田久保市長は通知から10日以内の議会解散か辞職・失職の選択を迫られる。その間、定例会は判断を見極めるため、休会する異例の展開だ。地元政界関係者の間では「恐らく期限ぎりぎりまで待って、解散する」との声が多い。だが、解散後の市議選の実施には地元選挙管理委員会の準備作業に1カ月は要するとされ、投開票日は10月半ば以降となる見込みだ。
新たな議席が確定すれば改めて不信任案が提出される可能性は大だ。選挙後の可決には全議員の3分の2以上が出席した上で、過半数の賛成が必要となる。今の田久保市長は四面楚歌状態で、可決の公算の方が高いだろう。
可決されれば、ようやく自動失職。逆に言えば、それまで田久保市長は延々と居座るのだ。新たな市長の選出にもまた時間を要する。失職後50日以内に市長選を実施し、選挙期間は7日間。1日の不信任案提出からザッと3カ月はかかり、「下手すると新市長の誕生は年明け」(地元政界関係者)とも言われている。