次の自民党総裁選が誰でも菅義偉が“陰の主役”…絶対王者の力の源泉は何なのか?
つまり、小泉が後ろ盾とする菅の威光が、自民党総裁選をかつてないほどにつまらなくしてしまったようだ。
周知のとおり、菅は石破首相の後見役であり、また、その石破首相に引導を渡したのも菅だった。
首相退任後、脳梗塞で倒れて以来、表舞台に立つ機会は減ったが、その存在感、政治的影響力は元首相3人の中で頭一つ抜きんでているといっていいだろう。
■野党の幹部もみ~んな子分!?
その菅の政治力の源泉となるのは、やはり8年近くに及ぶ安倍内閣の官房長官時代に培った経験と人脈であろう。
「安倍首相は、国家戦略特区や構造改革特区、外国人労働者の雇用拡大など、内政の目玉政策を菅さんに丸投げしていました。それをいいことに、菅は首相直下の日本経済再生本部や産業競争力会議の担当相や官僚人事を一手に握り、かつ官邸主導を演出して党や国会、野党との調整役をしてきた経験が今に生きています。総裁選を競い合った連中も菅に引き立てられたかつての部下ですから頭は上がらない。維新の馬場、遠藤や国民民主の榛葉も“菅別動隊”ですから、過半数割れの政権運営で菅の存在感はいよいよ増すことになりそうです」(前出の全国紙デスク)
“菅々しい”日本の政治に、国民の気持ちはよどむばかりだろう。 (特命記者X)