大逆転で高市早苗が新総裁に、その裏側と今後…暗黒の翼賛政治前夜の様相(上)
仲間割れで自滅、パペット小泉に「次」はなし

小泉が自滅して、裏金議員待望の高市新総裁が誕生したが、「解党的出直し」とは程遠い茶番劇。とはいえ、タカ派首相が新たな連立に成功すれば、永田町の風景は一変するだろう。この先、何が起こるのか、有権者は監視と覚悟が必要だ。
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自民党総裁選は高市早苗前経済安保相と小泉進次郎農相が決選投票に進み、党員票、国会議員票ともに高市が制し、女性初の新総裁に選ばれた。
高市が決選投票で獲得した国会議員票は149、小泉は145。議員票では「劣勢」と見られていた高市が逆転できたのは、直前になって麻生太郎最高顧問が麻生派所属の議員に「高市で行け」と大号令をかけたからだ。
この一事で、今度の総裁選の茶番ぶりが分かる。「#変われ自民党」なんてキャッチフレーズを掲げ、「解党的出直し」なんてうそぶいていたが、最後は従来通り、派閥の大ボスの意向で、結果が決まったのである。
それも麻生といえば、御年85歳だ。世襲の権化、1年も持たずに政権を追われた首相失格者である。自分は裏金に関係ないような顔をしているが、たまたま時効になっただけで、麻生の秘書だった薗浦健太郎元衆院議員は政治資金規正法違反で起訴されている。
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