日朝会談打診もPR 見えてきた高市流ハッタリの大風呂敷
外交デビューをテレビに実況中継させ、まんまとロケットスタートの高市だが、子細に見れば口約束ばかり。
国会議員を削減し、防衛費増を前倒し、日米黄金時代宣言。拉致も「私の代で」と大風呂敷。少数与党の居直りなのか、打ち上げ花火を実況のメディアも同罪だ。
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スッタモンダで高市政権が発足してから2週間が過ぎた。3カ月あまりの政治空白を経て始まった臨時国会はようやく本格化。会期は12月17日まで、残された時間はそう多くない。焦点の物価高対策はガソリンの旧暫定税率の年内廃止が決まっただけだが、高市首相に対する世間の期待はうなぎ上りだ。
高市は就任6日目にASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議で外交デビュー。つづく米国のトランプ大統領の来日、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に伴う韓国の李在明大統領や中国の習近平国家主席との首脳会談──。外交ウイークを難なくこなす姿をテレビに実況中継させたことで、メディア各社の世論調査で7割前後だった内閣支持率はさらに上昇した。JNN調査(1、2日実施)では82.0%に達し、2001年以降では小泉政権に次ぐ2番目の高さとなった。まんまとロケットスタートを切った高市が新たにぶち上げたのは、日朝首脳会談の打診。関係者でさえ目を丸くする急展開である。


















