「おこめ券」発行団体を悩ます“どれだけ刷るの?”問題…猛プッシュ農水省は「事業者任せ」と他人事
おこめ券を発行している2団体のうちの1つ、全国米穀販売事業共済協同組合の担当者は「国には最大限、協力したいのですが」と前置きした上で、こう懸念を示す。
■不評で大量に余れば…
「どれほど発行すればいいのか、予測が非常に難しい。印刷が遅れて在庫が不足する事態は避けたいのですが、もし需要がなければ大量に余ってしまう。さらに、新たな券をつくるので、発行する枚数によって削減できる印刷経費も変わる。刷れば刷るほど経費は削れますが、枚数が少なすぎれば負担は重くなる。自治体への販売価格(477円)は変更しない予定なので、経費がかさめば在庫がさばけても損失が生じてしまうのです」
もう1つの発行団体、JA全農の担当者も同様の理由から「(損失など)負担がかかることも想定している」と話した。
一方、猛プッシュする農水省はどこか他人事だ。印刷の計画などについては「事業者に任せている」(農産局穀物課の担当者)とそっけない答え。おこめ券を国策として推しながら、負担や損失が生じれば事業者の自己責任。ちょっと冷たすぎやしないか。
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