「骨太」どころか「骨粗しょう症」では…財源見通しも具体策もない空っぽ成長戦略に広がる高市政権への不信感
実行力と政策に国民は強い期待を抱いたからこそ、衆院選で高市自民を選択したはず
「財源がないからできません」は小学生でも言える。そうではなく、その難しい課題をどう乗り越え、国民生活を立て直すための知恵を絞るのか。その実行力と政策に国民は強い期待を抱いたからこそ、衆院選で高市自民を選択したはずだ。
自民が単独過半数を得ながら減税の実現が遅れている最大の理由が、野党や国会情勢ではなく、政権・与党の準備、調整不足だったとすれば、有権者に対する裏切り行為に近いだろう。これでは高市内閣の支持率が急落するのも当然ではないか。
減税で右往左往している状況を見ていると、「国力を徹底的に強くしていく」「強い経済をつくる」と掲げた骨太方針も言葉遊びのハリボテ感が漂う面は否めない。骨太を唱えながら、その「骨の構造=日本経済の実態」を高市政権はてんで理解していないのではないか。
骨太とは骨を強くする事。つまり骨密度を上げる事だ。骨密度を上げるにはカルシウムやビタミンDを含む食事(=財源)が不可欠だが、高市政権はその見通しが不十分。さらに“日光浴や適度な運動、生活習慣の改善”といった具体的な制度設計が曖昧にもかかわらず、それでいて「名目GDP1100兆円」「官民投資」「成長戦略」と派手な目標だけを掲げ、ひたすら国民に向かって「筋トレするぞ!筋トレするぞ!」と声を張り上げているわけだ。
だが、筋トレのやり過ぎは身体に悪影響を与える。無理をして高負荷の筋トレを続けると筋肉の回復が間に合わず全身に疲労が蓄積。やがて免疫力が低下し、風邪や体調不良を引き起こしやすくなる。経済も同じだ。「強い経済」などとイキって具体策もないまま突き進めば、とんでもないことになる。それはすでに日本国民は痛いほど経験しているではないか。
「異次元緩和」と言って市場にカネを流しまくった「アベノミクス」がどれだけ日本経済の体力を奪い、疲弊させ、“免疫力”を低下させたのか。今もなお続く円安進行という“体調不良”がどれだけ国民生活にダメージを与えているのか。
高市首相は骨太方針について、X(旧ツイッター)で「(中途)半端ではない情熱を注いだ」と投稿していたが、このままだと日本経済は骨太どころか“骨粗しょう症”になりかねない。
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