なぜイランはダメでサウジはいいのか? 米核合意が生む「新たな脅威」
また、現在は味方でも、将来は敵になりうるという指摘もある。1970年代、アメリカは友好国だったイランに原発技術を提供した。それが核開発の土台を築く一端を担ったことは否定できない。
それでも米国が手を引けば、中国やロシアなどが技術を提供するだろう。中東各国の原子力開発が両国の影響下に入れば、アメリカ主導の秩序が崩れかねない。それを防ぎたいというのが政権の本音だ。ただし、サウジへの扱いが前例となれば、同様の支援を求める国が増え、核拡散を促すとの懸念も強まっている。
さらなるねじれを加えているのが、イスラエル問題だ。元々バイデン政権時に進められていた交渉では、サウジがイスラエルとの国交を正常化することが重要な条件だった。ところが、今回これを条件に加えるか加えないかでトランプ大統領の発言は揺れている。
イラン戦争の出口が見えない中、この合意が、新たな核開発競争を招くという懸念が広がっている。
(シェリーめぐみ/NY在住ジャーナリスト)



















