指揮官の狙いどおり…ロッテの“犬と猿”涌井・成瀬プルペン競演

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 4日、西武からロッテにFA移籍した涌井秀章(27)が初のブルペン入り。捕手を座らせてカーブを交え52球を投げ、見守った伊東監督を「他の投手がいつもと違う、気持ちの入った球を投げていた。ブルペンがピリッとした」と喜ばせた。

 実際、開幕投手を争う左腕エースの成瀬が、涌井と同じ時間にブルペン入り。こちらは107球を投げて、「指先の投げている感じと、球の感じが合っていた。きょうは本当に良かったです」と納得の表情を見せ、これにも相乗効果を期待する指揮官はニンマリだった。

 成瀬と涌井は横浜高の先輩後輩。当時から関係は良くなく、プロ入り後、周囲は「犬と猿」になぞらえる。1歳下の後輩に対する対抗意識を隠そうとせず、「刺激になる」と表情を引き締める成瀬。対して、「感触とマウンドの傾斜を確かめるために投げただけ。全然、力は入れてない」とクールに受け流す涌井。

 対照的な反応だが、「どっちも、あいつには絶対に負けたくないと思っているはず。2人の関係を心配して、球団の一部には涌井の獲得を見送るべきとの声があった。それを押し切ったのが伊東監督。2人の意地の張り合いに期待してのことだと思う」とは、球団関係者。

 狙い通りにいっている。

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