モンゴル人が支える大相撲 「中韓」出身力士はなぜ増えない?

公開日: 更新日:

 相撲が「国技」と名乗れたのも今は昔だ。モンゴル人の天下が続いている大相撲。20日の九州場所12日目は、横綱白鵬(29)と鶴竜(29)が1敗を守った。前頭8枚目の栃ノ心が2敗で続くが、優勝はモンゴル人横綱同士で争われることになりそうだ。

 それにしてもモンゴル人力士が多いこのご時世。九州場所の番付では幕内42人中、16人が外国人。うち、10人がモンゴル出身。先場所、新入幕で13勝2敗の快進撃を見せた関脇・逸ノ城(21)に至っては、モンゴルの大自然で育った遊牧民だ。03年に朝青龍が横綱に昇進してから11年。大相撲の外国人といえば、いや、今や大相撲を支えているのはモンゴル人といっても過言ではない。

 それならモンゴルよりも日本に近い国、中国韓国出身の力士がいないのはなぜか。

■先駆者がいなければ後も続かない

 隣国出身力士は皆無というわけではない。中国国籍では幕内に蒼国来(30)がいるものの、内モンゴル自治区出身だ。三段目の高盛(29)は、中国東部の遼寧省出身。過去には北京生まれの仲の国(元十両)ら数名を数えた時代もあったが、出世には至らなかった。過去、10人近くいた台湾出身力士も同様である。韓国人力士で幕内に出世したのは、八百長問題で引退した春日王ただひとり。現在は三段目の白龍(31)しかいない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み