帰国の裵相文 「マスターズ優勝なら兵役免除あったかも」の声
米男子ゴルフツアーで2勝している韓国の裵相文(29)が兵役のため帰国命令を受けたと、聯合ニュースが22日に報じた。
08、09年に韓国ツアーで賞金王になった裵は、10年からは日本ツアーに参戦。11年には日本オープンなど3勝を挙げて賞金王に輝いた。12年から主戦場を米ツアーに移すと、13、14年に各1勝を挙げ、13年には米国の永住権も取得。裵は兵務庁で国外旅行期間を延長し、米国でプロゴルファーとして活動を続けていた。
しかし同庁は昨年12月、旅行期間の延長を認めないことを本人に伝え、同時に1月末までに帰国するよう求めた。それでも帰国しなかったため兵役法違反の容疑で警察に告発していた。
裵は国外旅行期間の延長許可を認めないとした処分の取り消しを求めていたが訴訟で敗訴。「判決を全面的に尊重し、法の判断を謙虚に受け入れる」とコメントした。
韓国では徴兵逃れが社会問題となっており、裵に対しても「卑怯者」などといった批判の声が多かった。
兵役義務のある韓国では、スポーツ選手が五輪で銅メダル以内かアジア大会で優勝すれば兵役免除の特権がある。
裵は今年のメジャー出場はマスターズのみで順位は33位だったが、「もしもマスターズで優勝すれば兵役免除もあったかもしれない」という声もチラホラ聞かれた。それにしても、ゴルフだけに打ち込める日本のプロは、もう少し海外試合でファンを沸かせることができないものか……。