若手も頼りに 殊勲打の福留は阪神唯一の“勝ち方を知る男”

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 百戦錬磨の男ならではの一打だった。

 阪神福留孝介(38)が昨16日のヤクルト戦、1-1で迎えた六回に決勝の3ランを放つなど、3安打4打点の大活躍を見せた。

 ここ5試合で16打数2安打2打点と調子を落としていたが、優勝を争うヤクルト相手にカード勝ち越しがかかる重要な試合で殊勲打。ヤクルトに守備のミスが出た直後だっただけに、相手に与えたダメージも大きかった。

 2位ヤクルトと3.5ゲーム差とした阪神は05年以来、優勝から遠ざかっている。その年に一軍に在籍していたのは投手では能見、安藤、福原、野手は鳥谷、関本の5人だけ。能見はルーキー、鳥谷は2年目で、関本は控えだった。首脳陣にしても和田監督をはじめとして85年日本一メンバーはいるものの、暗黒時代を長く過ごしてきた人間ばかりである。

 そんな阪神の中で、福留の経験と実績は飛び抜けており、勝ち方を知る数少ない選手といえる。PL学園時代の95年ドラフトでは、高校生としては史上最多の7球団からの1位指名。近鉄がクジを引いたがこれを拒否すると、日本生命を経て99年ドラフト1位で中日に入団。1年目からレギュラーを掴んでリーグ優勝。落合監督時代には日本一1度と3度のリーグ優勝を経験し、メジャーで5年間プレー。五輪、WBCの国際大会にも3度出場している。昨季は巨人とのCSに4連勝し、日本シリーズ進出に貢献した。

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