日本人からスピースのような“グッドルーザー”なぜ現れず?

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コラム【菅野徳雄 日本のゴルフを斬る】

「グッドルーザー」という言葉がスポーツの世界ではよく出てくる。ルーザーは敗者のこと。グッドルーザーは「負けても潔い人」のこと。

 プロ3年目ですでにマスターズと全米オープンを制しているジョーダン・スピースは年間グランドスラムに向かって、全英オープンでも最後まで優勝を争ったが1打及ばず、プレーオフに加われなかった。しかし、ホールアウトした彼の表情はさわやかだった。そして「最初に優勝を称えてくれたのがジョーダンだった」と、優勝したザック・ジョンソンは言っている。

 今年最後のメジャー・全米プロでもスピースは優勝争いに加わったが、ジェイソン・デイをとらえることはできずに2位だった。それでもいつもと変わらぬさわやかな表情で「最高の負けだ。3打縮めればプレーオフ、4打なら勝てると思ったが、勝てなかった。今日はデイの日だった」と、勝者を称えていた。

 22歳の若さですでにメジャー2勝のスピースがファンの心をとらえるのは単に強いだけでなく、グッドルーザーでもあるからだ。

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