マラソン記録に必要なのはペースメーカーよりアフリカ勢

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 今大会を含めて選考会は3つ。陸連は2時間6分30秒を切った選手は最大1人、優先的にリオ五輪の代表に選ぶという。そのためペースメーカーには2時間6分台を狙える、1キロ3分ペースを指示していたのだが、日本選手が2時間6分30秒を切れると思っている者など陸上界には皆無だ。

 ある陸上関係者が言う。

「日本選手が国内で2時間6分台を出したのは、00年の藤田敦史(2時間6分51秒)がこの大会で記録したのが最後です。だから、今の日本選手は2時間6分台のペースを知りません。陸上の日本実業団陸上競技連合は今年、男女のマラソン日本記録を更新(高岡寿成=2時間6分16秒、野口みずき=2時間19分12秒)した者に1億円のボーナスを出すと決めた。そんなニンジンは役に立たないわけですから、日本のレースで世界記録(2時間2分57秒)を出した外国選手に1億円出せばいいのです。世界のトップ連中が集まって本気で走れば、5キロが14分30秒前後の驚異的なハイペースを肌で感じることができます。もちろんペースメーカー抜きです」

 この日は、世界記録を持つキメット(31・ケニア)が5キロで棄権した。1億円を狙うならコンディションを整えて来日しているに違いない。「未知の領域」を体感すれば、力不足の日本選手も何かが変わるかも知れない。

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