あれから10年…今井メロが明かす“五輪バッシング”の苦悩

公開日: 更新日:

 時代の寵児から一転して“奈落の底”へ――。今からちょうど10年前のオリンピックで、不遇な経験をした女性アスリートがいる。06年トリノ五輪にスノーボード日本代表として出場した今井メロ(28)だ。

「もう10年ですか。早いですね。今だからこそ話せますが、当時は本当に……辛かったです」

 東京都内で本人に会うと、感慨深げに振り返った。

 12歳で日本女子最年少のプロスノーボーダーとなり、17歳でトリノ五輪の出場選手に内定。大会直前まで好成績を残していたこともあり、「メダル確実」と日本中の期待を一身に背負った。

 ところが、本番では直前に痛めた腰の痛みと五輪メダルの重圧に負け、2度の転倒で予選落ち。高い期待の反動もあってか、直後から世間の猛バッシングにさらされた。

「私が周りの大人に乗せられて調子に乗っていたのもありますが、負けた瞬間から『日本の恥』『天狗』『実力がないのに偉そう』と。5歳の頃から毎日何時間も休まず練習してW杯で総合優勝、ウェイクボードでも世界一になった。それで出場できた五輪だったのに、たった一度の失敗で、みんな豹変(苦笑)。周囲から人がいなくなりました。負けて初めてわかりました。オリンピックの大きさというか、怖さを……」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?