恵みの雨に救われ 前年覇者スピース“連覇”に向け首位発進
【マスターズ】
大方の予想を覆す首位発進となった。
昨年覇者のJ・スピース(22)がフェース面に亀裂が見つかったエースドライバー抜きでボギーなしの66で回り、単独首位に立った。
昨年は大会最少記録タイの通算18アンダーで優勝。マスターズ委員会は今年、好スコアを出させないために練習ラウンドからグリーンを硬く仕上げたから「昨年みたいに多くのバーディーは取れない」と選手たちは口を揃えていた。
ところが、前日の雨でグリーンのコンディションがガラリと変わった。ピンを狙うショットがよく止まり、6メートルを超える強い風が吹く中でも、オーガスタのグリーンにタッチが合うスピースは果敢に攻める。前半3バーディーで折り返すと、バック9も10番2.5メートル、13番4メートル、18番で1メートルのバーディーパットを沈めた。昨年初日の64には届かなかったものの、ツアートップ(平均パット数1.674)のパッティングでグリーンを囲むパトロンを何度も沸かせた。
「4番、16番は厳しい所に打ってしまった。ボギーにしなくてよかった。この(強い)風を頭に入れてしっかり打った。66というのは、これまでの中でもかなり良いラウンドのひとつだ。アイアンでは最高のコントロールが出来たわけではないが、たくさんのパットを決めた。ボギーなしのラウンドというのは目標ではなく、アンダーパーで回ることを目指した。このコースには良い感じを持っている」