プロ入りも周囲の熱意で 広島新井2000安打に“人の縁”あり

公開日: 更新日:

 広島には6位で入団。父親が「いらない」と言った契約金は3000万円だった。学生時代から目をかけていた駒大の大先輩・大下剛史氏は翌99年、達川新監督の下でヘッドコーチに就任。猛練習で守備をシゴき、達川監督は1年目からチャンスを与えた。野村氏は「入団した時から、とにかく怒られた姿しか印象がない」と振り返った。

■金本、黒田の存在

 そんな新井が主軸に成長した裏には、金本知憲阪神監督の存在があった。

「新井が野村氏の自宅で素振りをした日、広島の選手だった金本もその場にいた。金本は『おまえが新井けぇ』と声をかけただけだったが、新井が広島入りしてからは、怠ける姿を見るや『おまえは誰に入れてもらったんか!』と叱咤激励した。入団した経緯も知っているし、よく面倒もみた。そんな金本が猛練習で成り上がっていく姿があったから、新井は頑張れた。07年オフ、涙ながらに広島からFA宣言して阪神に入団したのも、同様にFAで阪神に移籍していた金本の背中を追いかけたい気持ちがあったからだ」(マスコミ関係者)

 新井は1年先輩の黒田博樹にも尊敬のまなざしを向けている。チームメートとして長らくプレー。何度も一緒に食事をし、野球談議に花を咲かせているという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性