角界に“昇進ムード”…稀勢の里「横綱」への高いハードル

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 日本人大関をめぐって、土俵外がかまびすしい。

 8日に初日を迎えた大相撲夏場所。大関稀勢の里(29)は妙義龍を寄り切り、無難に白星発進となった。

 この稀勢の里は今場所優勝となれば、横綱昇進が取り沙汰されている。これまで賜杯を抱いた経験はゼロ。現在は「2場所連続優勝か、それに準ずる成績」が横綱昇進の基準だ。確かに先場所は13勝だが、それが「優勝に準ずる成績」かどうかは、判断が分かれる。それでも角界には昇進ムードが漂っているのだ。

 当然ながら、ハードルは高い。八角理事長(元横綱北勝海)が「強いな、という相撲を続けること。まずは優勝してから」と話せば、二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)も「14勝以上で3横綱を倒した上で優勝」と話している。

 しかし、面白くないのはモンゴル人横綱たちだろう。

 ある親方が言う。

白鵬日馬富士はいずれも大関時代に2場所連続優勝をして、横綱になっている。鶴竜は直前の1場所のみだが、その前は14勝1敗。この時は優勝決定戦で白鵬に敗れたので、優勝次点であることは疑いようもない。そこが稀勢の里とは違う。もし、稀勢の里だけ基準を甘くすれば、『外国人力士への差別だ!』となりかねない。大関昇進の際も、本来は『3場所33勝』という基準なのに、32勝でクリア。当時は琴欧洲(現親方)が、『昔、32勝でも大関になれなかった力士がいたよね』と嫌みを言うなど、露骨なひいきと感じている外国人力士は少なくない」

 もちろん、すべては優勝が大前提の話だが……。

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