スポーツ中継解説の質低下に「研究不足」とファン苦言

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「テレビでスポーツ中継を見ていると、本当に視聴者のことを考えているのかと思いますね。とくにひどいのが大相撲です」

 のっけからこう語るのは、スポーツファンで好角家の松野弘氏(東農大客員教授)だ。

 確かにNHKの大相撲中継を見ていると、仕切りの制限時間(幕内4分以内)まで、アナウンサーと解説者が過去の対戦成績を紹介し、あとはつまらないやりとりで時間をつぶしているだけ。直後の取組にひきつけられるような話題や情報はほとんど視聴者に与えない。前出の松野氏がこう続ける。

「昔の玉ノ海(元関脇)や神風(同)といった解説者は、辛口だがユーモアがあり、戦法や力士の動きをわかりやすく説明していたものです。今は厳しい指摘は少ないし、力士のこともどれだけ研究しているのか疑問です。つまらないことをペラペラしゃべっているなら、制限時間までに、力士の体や足のサイズ、性格や得意の形、決まり手、持ち技、苦手な相手、過去の故障箇所等を紹介してくれたり、画面に一覧表でも出してくれた方がファンにとってはよほどありがたいですね」

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