錦織も警戒 QFの相手モンフィスは今季好調まるで“別人”
確かにリオの錦織は単純なミスが多い。3回戦は28(相手のマルティンは18)。2回戦は31(同22)、1回戦は23(同21)。
「(コートの)サーフェスが遅いし、ボールも重たい」(日本代表・植田監督)と日頃のツアーと状況が異なるとはいえ、条件は他の選手も同じだ。
「リオ五輪はハードコートだが、球足が遅く、ラリーになりやすい。フランス人のモンフィスは(球足が遅い)クレーコート(赤土)で育っているし、抜群の身体能力でディフェンスもいい。錦織もクレーは好きだから、いい試合になると思う。モンフィスは4月のマイアミ・オープン準々決勝で5度もマッチポイントを握りながら、錦織に負けた。錦織の強さは実感しているでしょうが、性格的にお祭り、ビッグイベントは好き。気持ちが乗れば錦織もかなり苦戦すると思う」(前出の塚越氏)
錦織も、「球足の遅いこのコートでつながれるとタフな相手になる」と警戒を強めている。
モンフィスは抜群の運動神経とアクロバチックなプレーでボールを拾いまくることでも知られている。そんな相手だけに「無
理をすれば(7月のウィンブルドンで痛めた)錦織の左脇腹への影響も懸念される」(塚越氏)。
日本テニス史上、96年ぶりにメダルを狙う錦織のリオ五輪の本当の戦いはここから始まるのである。