広島野村は大事に至らずホッ…打球直撃はCSへの“授業料”

公開日: 更新日:

 それも投手の「仕事」のひとつだ。6日、広島野村祐輔(27)が一歩間違えればポストシーズン絶望という“惨事”の主役となった。

 JR西日本との練習試合で、五回から2番手投手として登板。先頭打者のライナー性の打球を首筋に受け、その場にうずくまったのだ。

 これには広島の選手、首脳陣も騒然。畝投手コーチが、おっとり刀でベンチを飛び出すなど、マツダスタジアムは緊張感に包まれた。幸い、野村は軽症。自らの足でベンチ裏に下がり、病院に行く予定もないという。

 それにしても、CSを目前にしながら、エース右腕のまさかのアクシデント。仮に顔面ならば、そうでなくとも首筋は人間の急所だ。軽症で済んだのが幸運と言うべきだろう。

 このピッチャー返しで、野村も改めて守備の重要性を思い知ったのではないか。投手は「9人目の野手」。ボールを投げ終えた時点で、野手として打球に備えなくてはいけない。にもかかわらず、近年はピッチング後にバランスを崩す投手が多い。野村がそうだとは言わないが、彼らの大半は「いかに強いボールを投げるか」しか念頭になく、守備は二の次、三の次なのだ。

 評論家の山崎裕之氏もかつて日刊ゲンダイの対談で、「名球会の投手の中で、投げ終わった後にバランスを崩す投手なんていなかった。守備の下手な今の投手は危険です」と、警鐘を鳴らしていた。

 野村は「首への打球は授業料」と、前向きに捉えた方がいい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち