日ハム大谷「170キロ宣言」にメジャーも首脳陣も冷や汗

公開日: 更新日:

 海の向こうのメジャーリーグも、大谷の「170キロ宣言」にはビビッドに反応した。

 早ければ来オフのメジャー挑戦がウワサされる大谷は、「年俸30億円の200億円超契約」が確実視されているが、「これ以上、速い球を投げて故障でもしたら目も当てられない。気が気じゃないよ、ホント。ウチも含めて投手として評価する球団がほとんどだろうからね」とは、日本で今季の大谷の投球をチェックしたナ・リーグのさるスカウトだ。

「大谷はそもそも、肩肘に負担のかかる投げ方をしている。上半身主導のフォームで、下半身のパワーをうまくボールに伝えられていないんだ。リーグ優勝を決めた西武戦は歩幅の小さい理想的な投げ方だったけど、通常はそういうフォームで投げていない。それでも100マイル(161キロ)を超す速球を投げるポテンシャルを我々は評価しているわけで、これ以上の球速は必要ない。というより、いま以上に速い球を投げれば、故障するリスクは高くなる。今季2カ月ほど先発から遠ざかったのを、肩肘の故障が原因とみているメジャー球団も中にはある」

 大谷が約2カ月、野手に専念したのは、打線が機能しないというチーム事情が主な理由で、故障ではない。しかし、大谷の投球フォームを心配するメジャースカウトがいるのは事実。本人は「理想的な投げ方」を目指しているつもりでも、このスカウトの目にはそうは映っていない。ただでさえ故障が心配なのに、これ以上、速い球を投げればそのリスクはいっそう高くなると本気で思っている。

 何よりいまのプロ野球界は、大谷の投打が支えているようなもの。大谷が故障でもしようものなら、プロ野球界はもちろんファンだって悲鳴を上げるのは確実。あくまでも球速にこだわる大谷の今後が心配だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  1. 6

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 7

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  3. 8

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  4. 9

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず