ボクシング世界王者がなぜ? 高山勝成“アマ挑戦”の勝算

公開日: 更新日:

 3日、自身初の世界戦を5月に行うことを発表したボクシング・ミドル級の村田諒太(31)。金メダルを獲得した12年ロンドン五輪から5年。ようやくといった印象だろう。

 同日、そんな村田とは対照的というか、プロ引退を発表したのが、WBOミニマム級世界王者の高山勝成(33)だ。教員志望だという高山はこの日、名古屋産業大の入学式に出席。今後は学業にいそしみながら、アマとして20年東京五輪を目指すという。

 高山は主要4団体を制覇した日本人唯一のボクサー。しかし、ボクシングはプロがアマより強く優れているとは限らない。アマは3ラウンド制でダメージより手数重視と、別競技と言ってもいいだろう。東京五輪の年には37歳となっているだけに、無謀な挑戦ではないのか。

 ボクシングに関する著作も多いジャーナリストの織田淳太郎氏が言う。

「五輪の価値を高山がわかっているからでしょう。現在はプロの団体が乱立し、世界王者に昔ほどの価値はない。引退後に生活の保障はあるかどうか。それが五輪メダリストとなれば、一躍注目を浴びる。例えば64年東京五輪に出場した白鳥金丸さんはメダルこそ取れなかったものの、引退後に早大の教授にまで出世しています」

 勝算はともかく、挑戦する価値はありそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘