陸連がマラソン酷暑対策合宿 “開催国特権”を活かせるのか

公開日: 更新日:

 あと「3年」ではなく、来年と再来年の「2回」だ。

 陸連は現在、厳しい暑さが予想される20年東京五輪マラソンに向け、暑さへの対策を練るための測定合宿を都内で行っている。合宿には、今月の世界陸上を走った清田真央や昨年のリオ五輪代表の福士加代子ら女子13選手と男子3選手が参加。男子は20キロ走、女子は30キロ走などで暑さに対する体の反応を調べた。

 河野匡長距離・マラソンディレクターは23日の会見で「想定される条件で、選手がどんな反応になるか、あらゆるデータを収集した。データを蓄積し、まとまれば武器になる」と説明。今後の練習メニューや給水などに役立てようというわけだ。ちなみに、収集データの内容は明らかにされなかったが、血液検査による疲労度や筋肉損傷の数値、ヘモグロビン量、汗の成分などを調べたとみられる。

 合宿は来年の夏も予定されているそうだが当然だろう。本番は女子が8月2日で男子は最終日9日の朝7時30分にスタート予定。冬に測定するデータは何の役にも立たないとは言わないまでも、本番と同じ8月のデータでなければ暑さ対策を考える上では意味がない。

 東京五輪まではあと3年とはいえ、8月は今年を含めても3回しかない。河野氏は「地の利を生かして、パフォーマンス低下を抑えれば、メダル圏内に入ってくるのではないか」と言ったが、実力ではアフリカ勢に遠く及ばない日本勢。せめて「開催国特権」だけは大いに活用するべきだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝