著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

甲子園観戦で騒然 清原が野球に携わるのは甘さではない

公開日: 更新日:

■清原には野球しかないのではないか

 しかし、現在の清原氏は執行猶予中の身であって、もちろん生活のためには何らかの仕事をする必要はあるのだが、それがメディア仕事となると問題が山積みだ。本人だけでなく起用したメディア側も、間違いなく大バッシングを浴びることだろう。世間の感情としては、彼が市井の人として光の当たらない仕事を粛々とこなしつつ、薬物依存の治療に励むことを望んでいるはずだ。

 だから、二度と野球に関わるべきではないと思う一方で、彼ほどの有名人、かつ今まで野球しかしてこなかった五十すぎの男が、自らの高度な専門技術を封じて、一から別の仕事に挑むことの難しさは相当なものだ。

 そうなると、やはり彼には野球しかないのではないか。球界復帰といえば刺激が強いが、生きるための職業選択として野球に携わるのは決して甘さではない。生きるために残された希少な道だ。

 無論、テレビなどは彼を簡単に起用しないだろう。また、してはいけないとも思う。ただし、今は自ら動画や記事を発信して対価を得る手段はいくらでもある。絶対にやらないだろうが、たとえば清原氏が有料メルマガやユーチューブなどで野球論を発信したら、潤沢な利益を生むはずだ。

 少なくとも、私は関心を寄せると思う。それは彼の償いや治療とはまったく関係ないことだ。

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