六川亨氏特別寄稿<下>W杯GL突破の日本にはいつも彼がいた

公開日: 更新日:

 このドイツ大会の日本代表は、ジーコ監督が主力組とサブ組を区別。両者の間に「膜」のようなものを感じた。それから4年後の10年南アW杯。 35歳となった川口は前年9月の右すね骨折で一度もJリーグに出場していなかったが、W杯最終メンバーの「23番目」として選出された。

 そして想定外のチームキャプテンを託された。

「ボクを代表に呼んでくれた(監督の)岡田(武史)さんには感謝しています。ドイツでの経験から<チームをまとめなくては>と思いました」と振り返ってくれた。

 日本代表がW杯のグループリーグを突破したのは02年と10年大会だ。そこには、いつも川口がいた。南アW杯直前のスイスキャンプでは、裏方に徹しながら練習にも全力で取り組んでいた。鋭い勘と抜群の反射神経。練習の虫でもあった。いつも自分で自分を叱咤激励しながら、その時の「力を100%出し切る」のが川口スタイルである。

 記録にも、記憶にも残る偉大な選手だった。

(おわり)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    上野樹里“ガン無視動画”にネット騒然! 夫・和田唱との笑顔ツーショットの裏のリアルな夫婦仲

  4. 4

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  5. 5

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  1. 6

    松本潤&井上真央の"ワイプ共演"が話題…結婚説と破局説が20年燻り続けた背景と後輩カップルたち

  2. 7

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  3. 8

    参政党トンデモ言説「行き過ぎた男女共同参画」はやはり非科学的 専業主婦は「むしろ少子化を加速させる」と識者バッサリ

  4. 9

    松本潤「19番目のカルテ」の評価で浮き彫りに…「嵐」解散後のビミョーすぎる立ち位置

  5. 10

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ