著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

単なるシート打撃が…デカデカと見出しになる阪神の“悲哀”

公開日: 更新日:

 去る6日付のデイリースポーツにて「阪神・ドラ1近本&ドラ3木浪、聖地初H」という見出しの記事がネット配信された。虎党の私は思わず見出しをクリックして本文に目を通したのだが、途中で少しがっかりしてしまった。この「聖地初H」とは甲子園でのオープン戦でも練習試合でも紅白戦でもなく、全体練習の“シート打撃”での出来事だったのだ。

 そう、シート打撃である。確かに実戦形式の練習ではあるのだが、それでもあくまで打撃練習であって実戦ではない。その打撃練習において阪神のルーキーコンビ(近本光司木浪聖也)が共にヒットを放ったということが、阪神応援芸で知られるデイリースポーツでは記事の見出しになってしまう。この事実に複雑な心境になったわけだ。

 しかし、その一方でデイリーの苦労もありありと伝わってくる。なにしろ、ここまでの阪神には明るいニュースがほとんどない。矢野燿大新監督が就任し、昨季最下位からの巻き返しを目指してはいるものの、オープン戦7試合を消化した時点でいまだ白星なし(6敗1分け)。注目の新外国人大砲・マルテもまだまだ不発が続いており、大山悠輔中谷将大といった和製大砲候補もパッとしない。キャンプでは好調だった北條史也もオープン戦では結果が出ず、投げては迷える怪物・藤浪晋太郎が良かったり悪かったりの繰り返し。頼みはメッセンジャーや福留孝介糸井嘉男などベテラン陣にFA加入の西勇輝という近年すっかりおなじみのパターンだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因