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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみには“雑音封じ役”が必要 適役なのは伊達公子だ

公開日: 更新日:

 テニスは4月からヨーロッパのクレーコートシーズンに移り、5月の全仏オープン、芝の舞台であるウィンブルドンへと向かっていく。進行中のマイアミ・オープンと、西海岸で展開されたBNPパリバ・オープンは、言ってみれば、本格シーズンへのジャンピングボード。錦織圭大坂なおみには得意のハードコートだったが、残念ながら両大会とも早々に敗退し、出遅れ感は否めない。

 ベテランの域に入った錦織はジタバタしても始まらない。気になるのは21歳の若き女王、大坂なおみだ。前コーチのサーシャ・バインと決別後、ジャーメイン・ジェンキンスをヘッドコーチに迎えてなお新たな問題が次々と発生している。

■サーシャの出現

 まず、13歳から2年間コーチを務めたという男が未払い報酬の請求訴訟を起こした。生涯収入の20%を受け取る契約があったとの訴え。昨年の獲得賞金は639万4289ドル(約7億556万円)だから、それだけで約1億4100万円。コーチは、父親フランソワ氏のハイチ時代の知り合いだという。眉唾な訴えにしろ、経済的に厳しい環境から這い上がってきた選手に、この手の問題は大小あるだろう。

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