スカウトが明かす ドラ1有力・明大森下が克服した“悪癖”

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 ネット裏で12球団のスカウトが見守る中、東洋大打線を完封、チームを6年ぶりの4強に導いたのが明治大の右腕・森下暢仁だ。

 13日の大学選手権準々決勝。ストレートの最速は152キロ。7安打されながら得点を許さなかったところが、「ドラフト1位候補」といわれるゆえんだという。在京球団のスカウトがこう言った。

「ストレートのコントロールはアバウトでも、ここぞの場面では150キロ超の球威で押せる。特に評価できるのは走者を出してからの投球です。カーブ、カットボール、ツーシームなどを低めに集め、内野ゴロを打たせて併殺に仕留めるケースが多いのですよ」

 昨年まで顔をのぞかせた“悪癖”も、今季は見られなくなったそうだ。

「これまでは試合中に時折、ふっと気が抜けることがあった。集中力が切れてしまうのか、五回とか七回に、安易にカウントを取りにいって、痛打されるケースが目立った。けれども、今年は最終学年で、ドラフトの目玉候補。我々の視線を気にしてるのか、最後まで慎重に投げるようになった。集中力が続くようになったのです。ウチでは今年の大学生、社会人ではナンバーワン投手だと評価しています」(同)

 試合後の本人は「ストレートは荒れたけど、変化球はまとまっていたと思う。流れが向こうにいかないように、一球一球を大切にした。完封できてよかった」と話した。

 森下はこの日のピッチングで、さらに株を上げたようなのだ。

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