著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

“タケフサ・クボ”目当て 前日の3倍の外国報道陣が練習場に

公開日: 更新日:

6月15日・土

「タケフサ・クボ(久保建英)はスピードとテクニックがあって物凄くいい選手だね」。2019年コパアメリカ(ブラジル)に挑んでいる日本の17日の初戦の相手・チリのスポーツサイト・AS(アス)のパブロ・ベラ・オヘダ記者が絶賛した通り、レアル・マドリード入りが正式決定した18歳の日本人アタッカーの評判を聞きつけて、15日のサンパウロ市内の練習場に前日の3倍もの外国報道陣が集結した。現地はにわかに「クボフィーバー」の様相を呈し始めている。

 ◇  ◇  ◇

 チリとの大一番を2日後に控えた同日午後。カラッとした晴天となった市内のパカエンプー・スタジアムで、森保一監督率いる若きジャパンが練習を行った。

 1950年のブラジルW杯開催に向けて建設され、2014年ブラジルW杯までコリンチャンスの本拠地としても使われた歴史ある競技場で、久保は南米各国の記者から熱視線を注がれていた。

「日本人がレアルと契約するだけで注目されるのは当たり前」とブラジル人記者も語っていたが、世界のサッカー界を震撼させるニュースだったのは間違いない。

 前出のオヘダ記者も「バルセロナにいた少年時代から数多くの映像を数多く見たけど、本当に潜在能力の高い選手だね。彼がコパで何をするのは興味津々だよ」と言う。18歳のアタッカーは中島翔哉(アルドゥハイル)と2シャドウで先発することが濃厚と見られるだけに、新10番との競演でチリ、そして南米サッカー界全体の度肝を抜いてほしいものだ。

 その若武者以上にチリ戦で重要な役割を担うと見られるのが守備陣。FWサンチェス(マンU)やMFビダル(バルセロナ)ら世界トップ選手を擁する相手に主導権を握られる時間帯が長くなることを覚悟しなければならない。

 そこでリーダーシップが求められるのが、2019年アジア杯(UAE)からA代表でレギュラーに定着する冨安健洋(シントトロイデン)。「20歳のおじいちゃん」の異名を取る大型DFは今夏の欧州移籍市場でユベントスなどイタリア名門クラブへのステップアップが噂されている。逸材の真価がサッカー王国の地で問われそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃