著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

悪夢のW杯から5年…サンパウロの宿周辺はまさかの危険地帯

公開日: 更新日:

6月14日 金曜日

「もう帰ってこないんだろうなと思ってました」と岡崎慎司(レスター)が複雑な胸中をのぞかせた2014年ブラジルW杯から5年。2019年コパ・アメリカ参戦のため同国を訪れた若き日本代表とともに筆者も再びサッカー王国の地を踏んだ。5年前はザックジャパンが惨敗し、自身も強盗事件に巻き込まれ、左腕を骨折するという惨事に見舞われただけに、今回こそは「安全第一」に行動しようと空港に降り立った。

 13日の夕方。サンパウロは気温27度と汗ばむほどの陽気だった。単独行動のため、現地在住の知人に迎えに来てもらったのだが、宿泊先に選定したエリアがまさかの危険地帯。「セントロならアクセスが便利」と単純に考えて、手ごろなホテルを予約したが、そこは同市最大の浮浪者街。夜は怖くて外出できず、一夜明けて14日の午前中におそるおそる外へ出た。

 メトロ・レプブリカ駅周辺は大量のホームレスが荷物を片づけている。幸いにして彼らに襲撃されることはなかったが、スーパーに入ろうとしたらいきなり影から不審者に「マネー」と手を出されて仰天した。少し経ってウーバーでブラジル対ボリビアの開幕戦が行われるモルンビー・スタジアムへ行こうとしたところ、車に乗る手前でパソコンの入ったリュックを別の浮浪者に引っ張られた。5年前にサルバドールで黒人3人組に囲まれ、肩掛けバッグを奪われそうになった悪夢が蘇り、冷や汗をかいた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした