剛柔備わるプロクライマー 野口啓代を支える「3つの武器」

公開日: 更新日:

スポーツクライミング女子複合・野口啓代(30)

スポーツクライミングはまだ競技としては未熟な面もある。その中で、野口選手は唯一、プロフェッショナルなマインドを持っているクライマーではないでしょうか」

 こう話すのは、クライミングジャーナリストの植田幹也氏だ。

 小学校5年時の家族旅行で訪れた米グアムでフリークライミングを体験。以来、クライミングに魅せられ、W杯優勝21回の実績は現役選手の中では世界最多を誇る。

 スポーツクライミングは3つの種目の複合。タイムを競う「スピード」、4分以内に難しいコースの完登回数を競う「ボルダリング」、6分以内に登った高さを競う「リード」がある。

 植田氏が言う。

「野口選手の特長はおおまかに3つ。1つは経験に裏打ちされたミスの少なさと勝負度胸。2つ目は恵まれた体格です。クライミングは一般的にある程度の身長とリーチがあれば有利とされる。野口選手は165センチと、世界を見渡しても体格で引けを取らない。3つ目は剛柔備えた登りです。とにかく体が柔軟で、開脚やかかとを使った『ヒールフック』といった足技は大きな武器。その発想力は海外でも『Akiyo Style』と呼ばれているほどです。さらに指の力が他の選手に比べてずぬけており、真正面からの力強い王道クライミングも得意です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」