元ソフト日本代表の高山樹里さん “女大魔神”は今何してる

公開日: 更新日:

「障害者」という心ない暴言

 取材後、記者も車椅子に乗りバッティングに初チャレンジした。ピッチャーは、もちろん高山さん。だが手加減してくれているのに、カスリもしない。

 座ると勝手が違い手打ちになる。焦ってボールを追いかけると、ついつい立ち上がる反則行為をしてしまう……。

「初心者あるあるですよ。ボールをちゃんと見てくださいね」

 高山さんの優しい声にサポートされ、最後の一球でようやくボテボテのショートゴロを打てたのであった。

 そして休憩の直前。隣接する道路を通りかかった乗用車の窓が開くや、「障害者ー」という心ない暴言が放たれた。途端に高山さんやメンバーからほほ笑みが消えた。

 彼らが戦うのは、自分自身や対戦相手だけではない。差別を公然と口にする人たちでもある、ということを肌で知った瞬間だった。

(取材・文=高鍬真之)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  4. 4

    (1)身内すらも“監視し欺く”情報統制…機密流出犯には厳罰、まるで落合博満監督のよう

  5. 5

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  1. 6

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希は「ひとりぼっち」で崖っぷち…ロバーツ監督が“気になる発言”も

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    公明党が自民党総裁選に異例のドーカツ…「ポスト石破」本命の高市早苗氏&小泉進次郎氏に影落とす

  5. 10

    ぐっすり眠りたければ寝室のエアコン設定を25度超にしてはいけない