追放劇から1年 日本ボクシング連盟の“ドン”山根明さんは今

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 昨年夏、アマチュアボクシング界に激震が走った。日本ボクシング連盟の“ドン”と呼ばれた山根明・終身会長(当時・79)が、腹心の部下たちから告発され、公職から身を引くことになった一件である。あれから丸1年。山根さんを直撃した。

 ◇  ◇  ◇

「今月、ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ、略してWYBCというプロボクシング団体を設立しましてね。旗揚げ興行を9月29日に京都市内のKBSホールで開催することになったんですわ」

 大阪市生野区にある山根さんの自宅リビング。ドスの利いた落ち着いた口調で、山根さんは切り出した。

「新団体は完全独立団体で、いわゆる上部団体は存在してないんです。まったくサラの新団体。これから世界に向け、従来のボクシング団体では見ることができない迫力あるボクシングを、ボクシングファンのみならず格闘技ファンに提供していけたらいいな、こう思っとります」

 既存との大きな違いは、まずリングの大きさだ。

「これまで原則としてリングの内側は18フィート(5.47メートル)平方以上24フィート(7.31メートル)平方以内やった。これを5メートル四方ほどに狭くして統一するつもりです。リングが狭くなると、前半でポイント稼ぎして後半は逃げ回って判定に持ち込むようなひきょうな手は使いにくい。お客さんは真剣勝負、ド突き合いが見たいんで、鬼ごっこはあきませんからね」

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