佐々木が剛球連発も…ロッテが心配な腕の振りと細マッチョ

公開日: 更新日:

 腕を振るたびに、感嘆のため息が漏れた。ロッテ佐々木朗希(大船渡)が15日、中日のキャンプ地である沖縄・北谷で捕手を立たせてキャンプ2度目のブルペン入り。吉井投手コーチが設定した約5分間、早めのテンポで24球を投げ込んだ。

 見学した吉見、山井ら10人以上の中日投手陣が一様に目を白黒させたのは163キロを投げられる基盤になっている腕の振りの速さ。「早く一軍の試合で投げる姿が見たい」という声が日増しに多くなるのも当然だろう。

 それでも、ロッテのフロントや首脳陣は佐々木を慎重に育てる方針を崩していない。キャンプ期間の半分以上が過ぎた今も、捕手を座らせてのブルペン投球は一度もないのだ。

「佐々木の腕の振りの速さは、もろ刃の剣といっていい」とは、さるロッテOB。

「大船渡高3年時の昨年4月、佐々木はU18合宿で163キロを投げた。周囲に刺激され、思わず力が入ったそうですが、実は登板後に上腕部に張りが出たというのです。腕の振りが速すぎるがゆえの“副作用”でしょう。その後、佐々木は医師の診断を受け、大船渡高校の国保監督が、『スピードに耐えられる骨、筋肉、関節、靱帯ではない』と発言。しばらくの間、全力投球が禁止された。プロ入り後も、キャッチボールだけでチーム内の誰しもが能力の高さを認めているものの、佐々木の腕の振りにはリスクが潜む。フロント、首脳陣が慎重な姿勢を崩さないのはそのためです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  4. 4

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  5. 5

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る